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6.お腹の赤ちゃんには全部聞こえている?
逆子でずっと鍼灸治療していたTさん。 無事生まれたが、生後2か月の赤ちゃんが、泣いて泣いて、昼も夜も泣きっぱなし。
母親が寝れないで参ってしまって、赤ちゃんを連れてこられた。

来る途中もずっと泣いてたので治療中も泣いて出来ないんじゃないかと心配したらしいが、
不思議なことに治療室に入ったら泣き止んでしまった。

ベッドに寝かせて、なんやかんや赤ちゃんに話しかけながら皮膚針すると、泣かずにじっとしている、
頭に鍼をするとまだ2か月なのにニコッと微笑む、これは赤ちゃんが気持ちが良く感じてる証拠。

考えてみるに、お腹の中にいた時から母親と話しながら治療していたものだから、声や治療時の雰囲気やらが記憶に残ってるのではないか。
ここは自分にとって安心なところ、と感じているふしがあるように思われる。

以前にも、生理が遅ると来院、治療するとその次の日には必ず生理が始まった女性。
これまでの時例によって治療したのに、この時は始まらない、3回治療したのに1週間経っても始まらない、
おかしいなと思っていたら実は妊娠していた。
思いも寄らないことだったので気が付かなかったが、おめでただったとは、生理が始まらんで良かった、
と二人でビックリした事があった。
その時お腹にいた子が今24歳になってやはり時々鍼治療に来ている。
なんてったってお腹にいる時から針してたんだからね。
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