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耳鳴りは人に聞こえる?
耳鳴りと言えばいつも思い出すこんなことがありました。ある日元気そうなおばあちゃんが飛び込んできて、
おばあちゃん:
「昨日から耳がガーガーいうて寝られへん。なんとかしてくれ。ほらこんな大きな音や、先生聞こえるやろ。」
私:「いえ、あのう、耳鳴りは人には聞こえないんやけど」
と言いかけたところへ
おばあちゃん:「こんな大きな音聞こえんはずない!先生、耳遠いんか?」
とえらい剣幕。仕方なく聴診器をおばあちゃんの耳に当てて「ホンマよう鳴ってるわ。こりゃうるさいやろうな」と言うと「そやろ」と納得してうなずいておられました。けれど耳鳴りは実際に音が鳴っているわけではないので人には聞こえないものです。
耳鳴り、めまいは、ずばり血流障害
耳や頭が「ジーン」、「カシャカシャ」、「カンカン」等と鳴るいわゆる耳鳴りは不快なものです。細かい機序は不明ですが神経の緊張とか肩こり等で、内耳や頭部の血流が悪くなった時に起こるのは確かです。長時間正座した後、足がジンジンと痺れが切れて、ひどくなると麻痺して立てないということはよくありますが、それと同じことが耳に起こるわけです。
ジンジンしている段階が耳鳴りで、麻痺すると難聴になります。だからできるだけ早い段階で血流を良くしてやるの最善の治療です。耳鳴りの程度に強弱があるうちは、治る可能性がありますが、症状が固定してしまうと難しいので、すこしでも早く神経の緊張やこりをゆるめて血流を良くするほうが経過が良いのです。
耳鳴りが進行すると次第に耳が遠くなっていくので、放置せず根気よく鍼灸治療を続けるのが一番の治療方法です。