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1.逆子、至陰(しいん)のお灸
足の小指外側の爪の根元に至陰というツボがあって古来逆子の灸として有名である。
至陰にお灸を据えると胎児がよく動くようになる、よく効く人はお灸と同時に胎児が動き始める。

妊娠9か月に入って逆子で来院されたMさん、他に特別な所見もなかったので治療は至陰のお灸だけにすることにした。
もちろんお灸は初めてなので八分灸といって熱さを感じ始めたら、即、もぐさの火を消す方法で3壮施灸したところ、胎児が動き出したとのことで、後は毎日自宅で灸を据えてもらうようにして治療を終了した。
するとちょうど明くる日の検診で逆子が直っていて大変喜ばれた。

たった1回の至陰の灸だけで治った私も感動したケ-スである。
しかし全ての人がそううまくいくわけではなく、胎児はよく動くのにどうしても戻らない人もある。
頭をどこかに突っ込んでしまってるとか、胎児が下に下がりすぎて落ち着いてしまっているとか、様々な原因があって、
そういう場合は、逆に逆子の方が赤ちゃんにとっては安定した状態ということなので、無理に逆子が直らなくても良いのではないだろうか。

至陰は子宮と繋がっているので、子宮筋腫の進行が止まったり、子宮内膜症の治療にも良いようである。
2.逆子の治療がきっかけで安産
今、逆子で来院中のOさん、小児鍼でお子さんの治療に来ていたが、お母さんの方が疲れているみたいで気になっていたところ、2人目の妊娠初期に切迫流産の恐れがあるということで安静にするよう言われていた。

見た目にも、顔色悪く元気なく不安定な感じで心配していたが、たまたま8か月目に逆子になり鍼灸治療をしてみることになった。
見るからに神経的な疲れも溜まってるようなので、自律神経のバランスを整える目的でごく軽い刺激の鍼灸治療を続けたところ、3回目位から顔色も良くなって見違えるように元気になって、赤ちゃんもよく動くようになり、9か月目に入った頃逆子も治った。

あと出産まで1か月、むくみも冷えもなく体調は万全で、きっと元気な赤ちゃん生まれることでしょう、楽しみですね。
3.最近逆子が増えている?
昔に比べると逆子の妊婦さん増えてきているように感じるけれど本当はどうなんでしょう?
当院でも逆子で来院される患者さんが年々増加している、何かしら社会的な要因があるのかは分からないが、逆子になる人の体の状態を診ると、それぞれ何らかの歪み、バランスの狂いがみられる。

一番多いのは腰に問題がある人、以前から慢性的な腰痛を抱えている人、腰の姿勢にゆがみのある人、骨盤が小さい人。
年々女性の骨盤が小さくなってきているように感じますね。

それから、自律神経のバランスが崩れている人、仕事上などでストレスが多く、慢性的に脳の緊張状態が続き、頭痛やムカムカ、めまいや耳鳴り等不定愁訴のある人、ホルモンのバランスが乱れ冷え性や便秘がちな人も多い。

物事には必ず原因がある、その原因を治療して改善してやれば逆子も治りやすいようです。
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